天然と計算のあいだ。
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果物記事を書こう!彩世の場合
日時:2008/09/20

時間:日付が21日に変わる前に

場所:各自所有のブログにて

選択:下記のものから1つ選択(常用漢字以外はカタカナ表記しました)

   桃、林檎、梨、巨峰、無花果、枇杷、マスカット、マンゴー、ライチ、キウイ、デコポン、

   パイナップル、グアバ。

条件:wikiをコピーするようなレポート記事は書かないこと。

    (綾瀬&彩世『そんなもの読みたいわけじゃない』)

    ■横娃娃以源以上であること。

    ※選択した果物が本文中に入っていればよしとするので、

     何がなんでも語らなきゃ!というようなものでなくても大丈夫です。


 てことで、後半からが果物記事です。






 ここ最近、変な夢を見るのだ。全く知らない場所で、誰もいなくて、何故か一本の木がある。夢の中の私はそれをとても大事に育てていた。
 それを見ているとどうしようもなくイライラとして、早く覚めろとずっと念じてる。夢から出して。早く早く。

 本当はわかっている。イライラしてるんじゃないって。これは恐怖だ。どうしてだかわからないが、私はこの夢が怖いのだ。ただ、木を育てているだけの夢。それだけなのに。だって、私じゃないみたいで、そして、夢の私はずっと木の側から離れず、なんだかあの木に取り憑かれているみたい。
 



 あの木は一体なんなんだろう。




「うぅーーーーーー。」

「なに唸ってんだ、仕事しろ仕事。」

「はぁぁぁぁい」

「突っ立てる時間はねぇんだ。体動かせ、手を動かせ」

「わかってますって!」

「だったら言わなくてもやれやー」

「やーりーまーすぅぅ」



 花屋の朝は慌しい。
水を変え、花の選別をして、季節に合わせてレイアウト。届ける花は見え麗しく飾り立てる。花の育て方も活け方も覚えておかなければ客相手にやっていけない。
 花が好きだ。
綺麗で、儚くて、でも強くて。だから花屋が好きだ。仕事も好きだ。我ながら単純。
でも、最近はついだらだらとしてしまう。店長に怒られるだけっていうのはわかってるんだけれども。夢が頭から離れない。あの木はなに?



「ちょっと運ぶの手伝えー」

「はいっ!」



 やっといつもの動きを取り戻してきた頃、店の前につけた車から花や苗を運ぶ店長から声がかかった。
 


「今日はいつもより鉢植えが多いですねー」

「まぁなー。最近流行ってるからなー」

「流行ってたんですか」

「そのくらい知っとけ」



 店長と自分のバカさ加減を晒すことになるいつもどおりの会話を繰り広げていると、思わず、手が止まった。



 ―――これ・・・



「なんだ、じっと見て」

「いや、なんでも・・・」

「なんでもって顔じゃないぞ。これ、どうかしたのか?」

「えーっと。最近ずっとこの木育ててる夢を見るんですよー」

「・・・・・・」

「だからちょっと気になって」

「桃か・・・」



 店長はそう呟いてから何も言わず、黙々と仕事を進めた。どうして店長が急に難しそうな顔をしたのか全然わかんなくて、最後に呟いた『桃』のことがすごく気になった。でも、何も話さない店長の前でこれ以上聞けるわけもなくて、私はもやもやした気分のまま仕事をした。



「ちょっと来い」



 呼ばれたのは仕事が終わり、帰り支度をしていたときで。
店長はさっきと同じように難しい顔をしてた。なんだろう。不安になりながら店長の後に続いた。
 店の奥の休憩室で店長と向かい合って座る。夢の話を聞かれた。率直に話した。店長は長いこと悩んで、はぁと一つため息をついた。



「今から言うこと、多分、信じないだろうけど。まぁ、聞いとけ。」



 この言葉のあと。本当に信じられない話がされた。
 
 どうやら夢の中の私は桃の木に取り憑かれていて、それは現実の私にも影響を及ぼしていて、私の生気で桃の木は育っているらしい。最近ぼーっとしたりしてるのは生気を吸い取られているせいで、このまま、桃の木が育ってしまうと・・・。



「どうなるんですかっ!?」

「落ち着け。死ぬだけだ。」

「あっさりー!!!!じゃなくて!どうしたらいいんですかー!解決策!!解決策をよこせーーーーーーっ!!!!!」

「まだ元気だな。取り憑かれてるくらいでちょうどいいんじゃないか?」

「よくねぇっ!!!」

「よく信じるな、こんな話」

「嘘なんですか!?」

「本当だ。でも、普通は信じないだろ」

「だって・・・」



 思わず涙ぐむ。どんどん育っていく木。それをずっと心酔したように見入ってる私。それを見続けるのは怖かった。眠るのが、また、夢の続きが始まるのが、とても怖かった。取り憑かれてると言われてもさほど驚かなかった。あぁ、やっぱり、と。だが、わかったところで恐怖は取り除かれない。

 涙がこぼれそうになったとき、ぽん、と頭に手が置かれた。



「桃の実を奪え」

「え・・・?」

「夢の核だ。奪えたら死なない。夢もみなくなる」

「奪えなかったら?」

「死ぬな。まぁそのままでも死ぬけど」



 あまりにあっさり言われて笑ってしまった。なにもしないよりはやってダメだったほうがまだマシかな。まだ死にたくないし。



「今日は一緒にいてくださいね」

「お前が言うと色気に欠けるなぁ」

「失礼な!こっちは真剣なのに!」

「怒るな。朝までいてやるから。ちゃんと奪って戻って来い」








 木には一つだけ桃が生っていた。ずっしりと大きくて、今にも木から落ちてしまいそうな熟れた桃が。
 そしてその側には私がいて、じっと桃を見つめている。
 どこにも隙がなかった。
 
 こんなの、奪えないよ・・・。

 


 その時。




 とても強い風が吹いた。



 風で私の視界から桃が外れた。

 木が揺れて桃が落ちる。

 それを空中で受け止めた。

 私と目が合った。

 信じられない、という顔。

 次に怒りがぶつけられた。

 走った。

 追いかけてくる音がする。

 逃げて、逃げて、逃げて。

 早く夢から覚めて。

 どんどん近づいてくる。

 怖い。

 あぁ、もう・・・。











「・・・・・・」

「・・・・・・」

「・・・・・・」

「・・・・おい」

「・・・・はい」

「何か言うことは」

「無事戻りました」

「よし」

「・・・・てんちょー」

「んー?」

「すっごい怖かったですー」



 ぼろぼろと勝手に涙がこぼれる。ほっとして。またここに戻ってこれて。店長が頭を撫でてくれた。さらに涙が出てきて、こらえきれなくて声も出た。店長はその間ずっと胸を貸してくれて背中をぽんぽんしてくれた。

 ひとしきり泣いたら落ち着いた。そして生まれた疑問。



「店長ー」

「なんだー?」

「なんで私が桃の木に取り憑かれてるってわかったんですかー?」



 一瞬間があってから。



「俺も取り憑かれたからなー」

「はっ!?」

「お前と同じ目にあってるってこと」

「えっ!?」

「俺取り憑かれやすいみたいなんだよ。お前もここにいるうちは気をつけろよー」



 のん気に問題発言だけ残して、店長はそのまま仕入れに行ってしまった。結局、詳しい話は聞けずに、私も仕事をすることはめになった。
 なんだ、それ。
 帰ってきたら覚えてろよ、そう思いながら私は花屋の開店準備をするのだった。

: 小話みたいなの : comments(14) : - : posted by 彩世(あやせ)
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Comment








桃〜♪
って、桃の木こわっ?!


久しぶりに楽しませてもらいましたw
おつかれっスー!!
posted by yumi : 2008/09/21 12:28 AM :
うおっ!!
完全復活ですね。
続きが楽しみです。

yoshiでもakiでもどっちでもいいですよ。
二つ足したら自分の名前ですから(えー
posted by yoshi : 2008/09/21 5:33 AM :
ども( ^ω^ )ニコニコ

果物の記事が完成したんやね(´∀`*)ウフフ
僕には2000字は無理ァ '`,、'`,、('∀`) '`,、'`,、

>「落ち着け。死ぬだけだ。」
ココがメッチャつぼwwww

ってか、桃の木が怖い。
次に寝た時に夢に出そうやわ。
ってか、こんなんリアルにあったら花屋辞めるwwww
一種のトラウマ(・∀・)ニヤニヤ
posted by 。。。 : 2008/09/21 7:17 AM :
記事作成お疲れ様〜。
久々に彩世ちゃんのこういうの読んだ気がするわ〜w

いや〜なんか店長かっこええな〜♪

楽しかったよ、ありがとう☆
posted by りょーれる : 2008/09/21 5:14 PM :
おおー!
何だかスッキリ読める不思議なファンタジー!

それにしても皆さんレベル高い・・・言い出した私があんな記事で申し訳ない・・・(汗
posted by ジョン : 2008/09/21 6:13 PM :
読ませていただきましたm(_ _)m

普通の桃のイメージとは違う感じの作品ですね。
やっぱり普通にこわっ…!
でもある意味、行きつく先は桃源郷ですから
どっちに転んでもおk(絶対違うw
posted by Mr.Noddy : 2008/09/22 12:00 AM :
シュールでファンタジック。

同じ果物でも、書く人によってこうも話がかわるものなんだという当たり前のことを再確認。私の文章の百倍さわやかで素敵ですw

一気に読めました。また読みに来ます。そしてまた、別のも読みたいです。
お疲れ様。
posted by Yacchiman : 2008/09/22 12:14 AM :
>yumiちゃん

お題は桃〜♪

こわっ?!って思ってもらえたらこの作品はOK!
怖い話を書いてみたかったんだー。
微妙になっちゃったけどー。


こちらこそ、久しぶりに楽しませてもらいました。
おつかれさまー。
posted by 彩世 : 2008/10/01 11:41 PM :
>yoshiさん

いやいやー。
完全復活にはほど遠いです。
最近こんなの書いてなかったからなぁ。
残念ながら続きはありません。
続きそうな終わり方ではあるんですけど。

ブログのほうではakiさんですよねー。
じゃあ、私は慣れたyoshiさんで通そうと思いますw
akiさんの名前は他のブログでお見かけしたことはあったんですが、
名前でなんとなく女性かなーとか思っちゃってました。
てのはここだけの話で。
posted by 彩世 : 2008/10/01 11:44 PM :
>。。。さん

どもー♪

果物記事なんとか書きましたー。
2000字とか無理ですよねー。ほんとにねー。
私もかなりキツかったですよ・・・。

ツボに入ったセリフもあってよかったですww
死ぬだけだってないよなー。

桃の木怖いって思ってもらえればそれで満足です。
書いたかいがあるってもんです。
だって怖い話書きたかったんだもん。
夢に出てきたら教えてくださいね☆

ちなみに、私もこんな花屋に就職はしたくないです。
しても、わかったらすぐ辞めると思うー。
きっとこの女の子は変なんですねー。
posted by 彩世 : 2008/10/04 12:10 AM :
>りょーくん

りょーくんこそお疲れさま〜♪
ほんと、久しぶりにこんなの書いたわー。
もうしばらく書かなくていいなって思ったよ・・・。

てか、りょーくんのがすごいし!
まさかあんなの書くとか思わんし!!

店長はなんも考えないで書いたらこんなんになってたwww

楽しんでもらってよかった♪
私こそありがとう!!
posted by 彩世 : 2008/10/04 12:14 AM :
>ジョン様

本当はもっとどっろどろしたの書きたかったんですけど、無理でした。
ここらが限界でした。
そしたら微妙なファンタジーにw
ま、これはこれでありかなーと思って。

皆さんレベル高すぎですよねー。
いやいや、ジョン様のも十分すごかったです!!
posted by 彩世 : 2008/10/04 12:17 AM :
>ノッディーさん

最初書くときは、桃のイメージどおりの話を書くつもりだったんですけど、
何故かいつの間にかかけ離れたもんになってしまいました。
まぁ、こんなのもあってもいいよね(テキトー)

こわっ!って思ってもらえればこの話はそれでOKなのでww
桃源郷もある意味というか普通に怖いですよねー、そういえば。
この桃の夢で桃源郷いけるかどうかは別としてww
posted by 彩世 : 2008/10/04 12:27 AM :
>匠

>>シュールでファンタジック。

すごい褒め言葉キター!!ww
ありがとうございます!
匠に褒められると格別に嬉しいです♪マジで。

同じ果物でもこんなに雰囲気かわるものなんですねー。
桃をお題で選んだ人結構いたけどみんなそれぞれ違って面白いですよね。
すごく個性の現れたものばかりでした。
こういうのって楽しいですね♪

別のはそのうちまた書けたらいいですねー。
しばらくはいいです。なんか懲りた。

匠こそお疲れさまでしたー!
posted by 彩世 : 2008/10/04 12:31 AM :
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